離婚協議書の作り方
離婚協議書は、離婚に伴う合意を後から確認できるようにする書面です。ただし、普通の協議書があるだけで直ちに給与や預金を差し押さえられるわけではありません。継続的な金銭支払いは強制執行認諾文言付き公正証書も検討します。
協議書へ記載する主な項目
- 離婚の合意と離婚届の提出者・期限
- 親権者、監護者、子の居所
- 養育費の額、開始・終了、支払日、振込先
- 進学・医療等の特別費用の分担
- 親子交流の頻度、場所、連絡、変更方法
- 財産分与、慰謝料、住宅・ローン、年金分割
- 住所・勤務先・口座変更の通知方法
- 清算条項、紛争時の協議、管轄
養育費は金額以外も具体化
| 項目 | 記載例の考え方 |
|---|---|
| 金額 | 子ごとの月額、複数人の場合の合計 |
| 期間 | 始期、終期、進学・浪人・就職時の扱い |
| 特別費用 | 入学金、医療、留学等の事前協議と割合 |
| 変更 | 収入減、再婚、子の進学等で協議する条件 |
| 連絡 | 振込先・住所・勤務先変更の通知方法 |
2026年4月以降の法定養育費は取決めまでの暫定制度です。長期的な適正額は収入・子の年齢等を踏まえて合意します。
財産分与・住宅・年金分割
預金、証券、保険、不動産、車、退職金、事業財産、負債を基準日付きで特定します。不動産を移転するなら、評価、ローン債権者の承諾、登記費用、税金、引渡日を決めます。名義変更だけで債務者が変わるとは限りません。
財産分与の請求期間は、2026年4月1日以降の離婚なら5年、それ以前は2年です。年金分割には別の請求期限と手続きがあります。
強制執行認諾公正証書
一定額の金銭支払と、支払わない場合に強制執行を受けてもよい旨を公正証書に記載すると、訴訟等を経ずに強制執行できる場合があります。金銭以外の約束を公正証書だけで直接強制できるとは限りません。
- 合意内容と必要資料を整理する
- 公証役場へ予約し、案文・本人確認書類・戸籍等を確認する
- 手数料、代理手続、送達・執行文を確認する
- 正本・謄本を安全に保管する
安全と公平性の確認
DV、威圧、経済的支配がある状況で署名を急がないでください。清算条項を入れると未把握財産や請求権に影響する可能性があります。片方だけの専門家が双方の利益を同時に守れるとは限らないため、必要なら各自が弁護士へ相談します。
子に関する合意は親の都合ではなく、子の利益を最優先にし、成長に応じて見直せる条項を検討します。
よくある質問
離婚協議書に署名すれば離婚成立ですか
協議離婚は離婚届が受理されて成立します。協議書や公正証書の作成だけでは離婚成立になりません。
普通の協議書にも意味はありますか
合意内容の証拠になりますが、それだけで直ちに強制執行できるとは限りません。支払確保には公正証書等を検討します。
公正証書は行政書士が作るものですか
公正証書を作成するのは公証人です。行政書士や弁護士へ案文作成等を依頼する場合でも、最終手続は公証役場で行います。
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